〜2024年10月〜
祖父母は農家と林業で生計を立ててきた。
父母はそんな田舎から街へ出て、サラリーマンをしている。
遺伝子的にも先祖は農家なのだろう。
元々土を触ったりするのも好きで、実家の庭でそら豆やサニーレタスなど多々育てていた。
そして、家を出て、賃貸に住むようになり、しかも2階なので土があるような庭もなかった。
しかし、とあることがきっかけで、プランターを3つ置いて、ミニトマトや大葉などを育てるようになった。
人間の動物的性(さが)には抗えない。
野菜を育てて食べ物を作るという原始時代からの生き方に戻りたいのかもしれない。楽しい、、
そんなこんなで平凡な日常を送っていたが、「農」に関して天気が訪れた。
仕事先の先輩が農家を目指して畑(耕作放棄地)を借りていて、そこを誰かとしたいということでとある。
一人で開拓はとても大変な作業だ。
畑は段のように分かれていて、全部で3段ある。
借りた当初は耕作放棄地で什器を借りて開拓もしていたそう。
僕が借りた時はすでにある程度開拓されていて、草は生えていたけど、生い茂ってはなかった。
話によると、定期的に草刈りをして、耕運機をかけていたそう。
ご近所の家も近いので、あまり草を伸ばしっぱなしにすることもできない場所ということでご迷惑はかけたくないとのこと。
話では癖のある畑で、周りに竹藪があるので根が侵食してくる。
しかも粘度質で雨が降ると水は抜けないし、硬くなる。元々水田だからね。
開拓してきてくれたおかげで、僕が畑仕事を手伝う頃にはいわゆる薮畑のような状態ではなかった。
そして畑を始めていった時がこんな感じ。
今まで畑らしい畑しか見てこなかった(祖父母の家の畑で祖父母は農家)ので、これが畑?と感じた。
これが農作放棄地。
こんな場所が日本にもたくさんあるし、これからも増えていくのだろう。
10月初旬だけど残暑がまだありとても気温が高い。
土は粘土質で、スコップ(シャベル)を使って掘り起こしてみると、土の塊が取れる。
なかなかの曲者。。
しかも、木の根っこや笹の根っこ、クズの蔓が地面のあちこちにはびこり、開拓作業も一苦労。
耕運機とスコップでとりあえず土を耕し、第一ステップはこんな感じ。
耕運機で掘れるのはせいぜい20cmほど。その下に根があり掘り進めるのは大変。
雑草や枯れ草達は耕運機に絡まるのでレーキと呼ぶ枯葉を集めるトンボみたいなもので、端に移動。
土はとにかく硬いので何回も耕運機で耕して、スコップでも掘れるところまで行くと、とりあえず何も入れずに畝を作った。
初心者だったので、この時に苦土石灰や堆肥を入れるなどの知識は全くなかった。
そして、百均のダイソーで買った穴あきマルチシートを張って、ほうれん草を植えた。
残った畝には同じくダイソーでこの時期に撒けそうな「大根」「人参」「チンゲンサイ」「小松菜」「スナップエンドウ」「白菜」なども撒きました。(時期は早い遅いずれがありますが、そんなもの初心者にはわからん)
それから数十日後。
また10月にしては気温も高かったので、発芽率もよく、葉も大きくなりました。
育つものですね。
そして、菜園の楽しみをさらに感じて、休日には畑に通い、さらに開拓。
イノシシもたまに畑に遊びに来るということで、育てた野菜を食べられないように簡易的なネットで囲いを作りました。
山奥なら食べ物に困ってこんな簡易的なネットなんか突破すると思いますが、今のところこのネットで防げています。
ビビリみたい。
10月はやっぱり遅くて、冬になるとなかなか成長スピードも上がらず、ほうれん草なんかもちっちゃい。
でもここまで大きくなりました。
これから開拓して立派な野菜ができたらいいな。
子供の時にはわからなかったけど、今になってわかる。
野菜を食べることって大事。
昔の日本人は肉とかよりもミネラルたっぷりの塩でつけた漬物なんかを玄米ご飯と食べて一日中動いていて、栄養素も腸の細菌も仕組みも今とは違っていたんだろうな。
続く〜